地に落ちた野蛮国家日本！
イタリア・フィレンツェの世界遺産地区のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂で岐阜市立女子短大の学生による落書きが発覚した後、続けて京都産業大（京都市北区）の学生による落書きが明らかになった。
文化遺産や自然の大切さについては、既に縄文杉傷つけに思うで私の考えを述べた。いい歳をしてまだ落書きをするという学生の幼稚さに驚くが、それ以前に文化の大切さを全く認識していない、また、認識しようともしない学生とそのような教育しか出来ない学校の教育力の無さに驚いている。大聖堂の価値を認識しておれば、落書きなど出来ないであろう。
これは、日本の教育が暗記のみの詰め込み教育に偏り、自分で考える教育をおろそかにしてきた結果であろう。さらに驚いたことに水戸市の私立常磐大高（浅岡広一校長）の硬式野球部監督（３０）が大聖堂の柱に書いたとみられる落書きが見つかり、県高野連が調査に乗り出したという。監督は新婚旅行で大聖堂を訪れているという。高校の指導者レベルがこの有様では、どうしようもない。
６月２７日朝日新聞朝刊に『朝鮮半島支配「事実に反す」下関市教育長 発言』の記事。山口県下関市の嶋倉剛教育長が２６日、学校への教育補助金増額を求めて訪ねてきた山口朝鮮学園の金鐘九理事長と保護者らに、日本の朝鮮半島に対する植民地支配について「植民地支配は歴史的事実に反する」と述べたという。嶋倉教育長は８７年に文部省に入省したというから元文部官僚か。文部省の人間がこのレベルであるから、国民が日本の文化財や外国の文化を軽んじるのも頷ける話である。
どうせ文化などとは程遠い野蛮国家日本であるなら、いっそのこと文化財も自然も全部破壊したらよい。市場原理で全て旨くいくというなら、小中学校で「世の中で最も大切なものはお金です」と教えたらよい。お金を儲けきらない人間は馬鹿。貧乏人は生きている価値は無い。親は邪魔になったら生活保護を受けさせれば良い。他人や日本の事を考えるのは馬鹿で自分の事だけを考えればよい。この世は弱肉強食だから他人を蹴落とさなければならない。偉そうに日本を先進国だなどと考えるからいけないのである。日本の実態は野蛮そのもではないのか？
２７日の夕刊を見たら凄い！「１７歳、父殺害容疑で逮捕 奈良『殺してみたかった』」、「１８歳、友人母殺害 三重県警逮捕 現金も奪った疑い」、「ホームレス男性 頭を殴られ死亡 東京・府中」。アメリカでは「『家庭に銃』合憲 米連邦最高裁が初判断」。いや、日本もアメリカも、もう既に常軌を逸している。まともな社会、国家ではない。そのことに政治家は気が付いているのか？鳩山法相のように犯罪者は死刑にして片っ端に処刑すればよいと考えているのか？
次から次に発生する現代社会の異常な事件に政府も政治家も対処法を見出せないでいる。世の中の進歩が早く、人間社会が追いついていない。機械的な物質面ばかりが勝手にどんどん進歩して、社会制度や人間の心理がどうなるのか、解明されていない。物質文明の進んだ社会、国家を先進国という。本当に先進国か？先進国という日本やアメリカで何が行われているのか、見てみるが良い。犬猫のように路上で生活する人間を放置しといて何が先進国だ！政府は正直に言えばよいのだ！偽善者ぶらなくて良い！「あんたら無能者は早く死んじまえ」と。本当はそう考えているんだろう？「おにぎり食べたい」と言って死んでいく人間を放置しといて何が先進国だ、文化国家だ、美しい国だ！競争に負けた人間は、無能者だから、自己責任で死ねってか！
昨日だったか、テレビを見ていたら現在、一番経済が元気なのが北欧だと言っていた。日本も今まで通りアメリカ型社会を目指すのか、ヨーロッパ型社会を目指すのか、考えた方が良いとか。この論理は最初から白人社会にしか目指す模範となる社会が無いと言っており、問題である。このような発想しか出来ないから日本はアジアの国家から馬鹿にされるのである。アメリカ型よりもヨーロッパ型の方が日本に適していることは、日本の現状から見て明らかである。しかし、白人の合理主義と言われる科学万能主義が現在のどうしようもない、破滅に向かう地球を作ったのである。だから白人社会は日本及びアジアの模範とはならないのである。まあ、日本はアメリカの属国であるから自分で選択する余地は無いのであるが。アメリカに忠誠を尽くすのが愛国心なのである。
２７日の夕刊で唯一明るい記事があった。『「諫早常時開門を命令」干拓と不漁、関連認定 期間５年実施に３年猶予』佐賀地裁の判決である。作る必要も無い構造物を２５３３億円も掛けて強引に造り、自然を破壊。食料自給率を３９％まで低下させ、さらに減反政策を取りながら、一方で干拓して田んぼを作る。政府は何を考えているのか！日本の海岸線をコンクリートと人工物に加工することが文明国だと今でも考えているなら、大馬鹿者である。文明国なら日本の海岸を昔の白砂青松に戻す努力をすべきである。日本本土の海岸線で自然状態の海岸線は既に５０％を割っている。大事な有明海の干潟を埋め立てて、取り返しの付かない事をしたと言う認識はあるのか！
本当に日本は糞みたいな国になったと思う。昔は日本は世界に誇れる国であった。誇れるものを持っていた。それは世界を見てきたバテレンたちの通信でも証明されている。国民性と言うものであろう。自分達でそれを認識していなくても、日本人は評価されていたのである。明治以降の欧米追従で日本人の良さは大半失われようとしている。寂しい限りである。さらに労働界では労働者の阿呆化政策が取られている。日本の労働者は自分で考え、工夫することが出来る世界で唯一の存在ではなかったか。欧米の労働者は基本的に機械と一緒であるから言われたことしかしない。だからISOなどで標準化、マニュアル化が進んだ。日本の労働者は、自分で考えるから標準化もマニュアルも必要なかった。今、日本でも標準化、マニュアル化が進み、言われたことだけをすれば良いという風潮が蔓延ってきた。これを労働者の阿呆化と言わずして何と言う。これも欧米化なのである。
いつまで日本は欧米の真似をすれば気が済むのか！真似の継続が日本の衰退を招く原因であることに、いつになったら野蛮国家日本の阿呆政治家どもは気が付くのか！
（２００８年６月２９日 記）